妊娠中の検査は、「ママの体が健康かどうか」「赤ちゃんの発育が順調かどうか」を確認するためにあります。
そして、検査回数は妊娠の経過とともに頻度が変わり、「妊娠23週までは毎月」「妊娠24週からは隔週」「妊娠36週以降は毎週」のように、検査頻度は増えていきます。
妊婦健診を定期的にしっかり受ければ、妊娠中に発生する多くのトラブルを早期に発見することができるでしょう。
この記事では、「妊婦健診で行われる検査の種類」や「その検査の必要性」について説明していきます。
毎回の妊婦健診で実施される検査の一覧
妊婦健診では毎回必ず実施される検査と、妊娠の時期によって内容の変わる検査があります。
もちろん通院する病院によって多少の違いがある場合も考えられますが、ここでは一般的な病院で、毎回実施される検査の内容について見ていきましょう。
尿検査
尿中にタンパクが出ていないかを確認します。+や++が出てしまうと尿中に糖が出てしまっている状態であり、妊娠高血圧症候群の疑いがあります。
状況によっては経過観察になることも考えられますが、すぐに治療が開始されることもあります。
体重測定
体重が急激に増えたりしていないかを確認します。妊娠中の急激な体重の増減は、ママにも赤ちゃんにも好ましくありません。
血圧測定
血圧が正常かどうかを調べます。高血圧になってしまう場合には妊娠高血圧症候群の可能性がありますので、注意しなくてはいけません。
むくみ検査
足のすねを押して、へこみの戻りを見ながらむくみの程度を確認します。
触診
医師がお腹に手を当てて、お腹の張りや胎児の姿勢と妊娠線の様子を確認します。
同じ方法で胎動も調べられます。
内診
医師が膣の中に指を入れて子宮の大きさや胎児の位置を調べます。出産予定日が近い場合には胎児が下降してきているかどうかや子宮頸部の柔らかさ、子宮口の開き具合をチェックします。
赤ちゃんの心音確認
超音波ドップラー装置をお腹の上に当てて、赤ちゃんの心拍数やリズムを調べます。
腹囲・子宮底長測定
恥骨の中央から子宮の最上端までの長さである子宮底長と、お腹の一番大きい部分の周囲である腹囲を、それぞれ測定します。
この検査は、お腹の出てくる妊娠中期以降から実施されます。
超音波検査(必要に応じて)
妊娠初期には棒状の器具を用いて膣の中から超音波検査を実施しますが、お腹が大きくなった頃にはお腹の上から検査をし、胎児の姿をモニターに映し出して確認します。
問診
検査結果をもとにして妊娠の経過を医師が判断し、ママに話します。質問や不安点があればこの時に確認してください。
当日質問内容が上手にまとめられないと思う場合には、質問メモなどを用意しておくと良いでしょう。
妊娠初期に一度実施されるもの
今から紹介する検査は妊婦健診で毎回実施されるのではなく、妊娠初期に一度実施されるものです。
検査結果に問題があれば、治療が進められることが多いようです。
血液検査
緊急時の輸血のために、血液中の赤血球やヘモグロビンの数などを調べます。
梅毒検査
梅毒は胎盤から新生児に感染してしまうため、妊娠初期に検査を実施して早期発見する必要があります。
梅毒と判明した場合には治療を開始し、胎児の感染を防ぎます。
B型肝炎・C型肝炎・HIV抗体検査
B型肝炎ウイルス・C型肝炎ウイルス・エイズウイルスの感染を調べます。どのウイルスも、赤ちゃんに感染してしまう可能性があります。
子宮頸部の細胞診
子宮頸がんの検診で、がんの早期発見に役立ちます。
まとめ:妊婦健診ではどのような検査が実施される?
いかがでしたか?今回は、妊娠健診で実施される検査の種類とその意味をお伝えしました。
検査の結果によって治療が必要になることもありますが、妊婦健診は元気な赤ちゃんを産むために欠かせないことです。
必ず医師の指示に従って、健診と治療を受けるようにしてください。