2020.10.19

妊娠初期に出血した場合にはどのような問題が考えられる?

妊娠中は生理が来ないはずですし、妊娠中の出血と言えば流産や早産を連想してしまい慌ててしまう方もいるでしょう。

確かに妊娠中の出血は良くないものですが、実は流産や早産以外にも妊娠中に出血する場合があるのです。

この記事では、妊娠判明後に出血をしても慌てないで対応ができるよう、「妊娠初期の出血についての基本的な知識」を説明していきます。

妊娠初期に起こる出血について

妊娠初期は初期流産の可能性が高い時期で、安定期前の不安定な時期でもあります。

では、この時期に発生する出血にはどのようなものがあるのでしょうか?

着床出血

女性が妊娠に気づく前に起こりうる出血として、着床出血というものがあります。

この出血は生理予定日の2〜3日前後に起こるため、多くの女性はまだ妊娠に気付いてないか、妊娠の兆候を感じていたとしても確定はされていません。

着床出血は受精卵が子宮に根を張って着床する時に、子宮を傷つけてしまった場合発生します。

出血の量は少量でオリモノと勘違いする方もいるようです。

妊娠初期出血

着床後にも、受精卵が胎盤を形成する過程で子宮内膜の血管を傷つけることがあり、この場合も着床出血のように少量の出血を伴います。

この出血は治療の必要はないのですが、妊婦が自分で流産との区別をするのは難しいと言えるでしょう。

流産

妊娠22週よりも前に赤ちゃんが子宮から流れ出てしまう状態のことを流産と言い、流産になりかかってしまっている状態を切迫流産と呼びます。

出血の量は流産の状態によって変わり、陣痛のような痛みを伴う進行流産では大量の出血が起こります。

出血が少量の場合にも、胎児が子宮から流れ出るのではなく子宮内に留まりながら死亡してしまう、稽留流産の可能性があります。

また、切迫流産の段階で少量から中程度までの出血が起こることもあり、その場合は子宮口が開いていないため、治療で妊娠を継続できることがあります。

子宮外妊娠

子宮外妊娠は子宮以外に受精卵が着床してしまっている状態で、残念ながら妊娠の継続はできません。

そのまま放置していると、卵管が破裂し大量出血を伴う危険性があります。子宮外妊娠の場合には胎嚢の確認ができませんので、妊娠初期の健診で発見され治療が施されます。

膣以外からの出血

妊娠初期は、ホルモンの影響で粘膜が充血しやすくなっています。そのため体中のさまざまな箇所で炎症が発生してしまうのです。

ここからは、膣以外からの出血について見ていきましょう。

鼻血

妊娠の影響から粘膜が充血している状態なので、くしゃみ・強く鼻をかむなどの動作で鼻血が出てしまうことがあります。

通常は心配いらない症状ですが、あまりにも頻繁に出血するようなら他の問題が発生している可能性もありますので、耳鼻科に相談してください。

歯ぐきからの出血

歯ぐきも、妊娠によるホルモンの影響を受けて敏感な状態になっています。いつも通りの歯磨きで出血してしまうこともあるでしょう。

また歯の周囲に細菌性の炎症があると、その細菌が子宮に運ばれて早産の原因になることがあります。

歯ぐきの炎症や出血が多いようなら歯科に行き、治療するようにしてください。妊娠期間中は今まで以上に優しく歯磨きし、力を入れ過ぎないように注意しましょう。

まとめ:妊娠初期に出血した場合にはどのような問題が考えられる?

流産しやすい時期であると言える妊娠初期に、出血を確認したとなれば誰もが心配になってしまうと思います。

少量の出血だとしても自己判断は難しいため、できるだけ早く病院に相談するようにしてください。

その際には出血の色・量・匂いなどを聞かれることがありますので、落ち着いて答えられるよう、メモなどを用意しておくのも良いでしょう。

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