2020.12.10

スムーズな妊活の為にも膀胱炎は不妊治療前に治療しよう

膀胱炎は、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気ですが、妊娠に何か悪い影響を与えることはあるのでしょうか?また、妊活や不妊治療を始める前までに膀胱炎をきちんと対処しておいた方がよいのでしょうか?

本記事では、膀胱炎と妊活をテーマにお届けしていきます。妊活や不妊治療を検討されている方はぜひご覧ください。

膀胱炎の特徴について

通常、膀胱は柔らかく伸縮性があり尿を溜めておけるのですが、膀胱炎になってしまうと以下のような症状が出ます。

  • 10分ほどの短い間隔で尿意がくる
  • 排尿時に痛みを感じる
  • 急に我慢できないほど尿意を感じる
  • 残尿
  • 血尿
  • 尿の色やにおいの変化
  • 1回に排出する量が少ない

何が原因で膀胱炎になる?

膀胱炎になる原因として、以下のような理由が考えられます。

細菌が尿道に入る

膀胱炎となってしまう原因のひとつが、排便時などに大腸菌が尿道に入ってしまうというものです。膀胱炎は女性がなりやすいと言われていますが、それは男性と比較して尿道が短く膣や肛門に近い作りだからだとされています。

月経中は、ナプキンを付けることで長時間湿度の高い状態になってしまいます。そして高温多湿は細菌が繁殖しやすいので、月経中に膀胱炎になるケースもあります。

お仕事などで難しい場合もあるかもしれませんが、膀胱炎にならないためにも、なるべくこまめに生理用品を交換して清潔な状態を保つようにしましょう。

環境的要因

仕事中に中々トイレに行けないなどの理由で、排尿を我慢する癖が付くと、膀胱炎を繰り返してしまうこともあります。

また、「冷房が効いている空間に長時間居る」「ずっと立っていなければいけない」などの環境的な要因でも、膀胱炎になりやすくなってしまうと考えられます。

仕事などの環境を変えることは難しいため、膀胱炎に何回も繰り返してしまうことがあるのです。

バリア機能の低下

体調不良や疲労などで、体の免疫力が低くなっていると膀胱のバリア機能も正常に働かない可能性があります。

免疫力が落ちると風邪をひきやすくなるというのは、一度は聞いたことがあると思いますが、それと同じで膀胱炎になる可能性もあるのです。

そして、繰り返す膀胱炎は慢性的な免疫力の低下が関係していると考えられています。

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膀胱炎の治療方法は?

病院で膀胱炎だと診断されたら、原因となる菌を退治する抗生物質を服用します。抗生物質を服用すれば、3日から1週間ほどで症状が改善されます。

また、膀胱炎になってしまったら水分をいつもよりもたっぷりと飲むようにして、膀胱の菌を排出するのも効果的です。

膀胱炎を軽く見て放置してしまうと、発熱・血尿・腰痛などを生じる腎盂腎炎に発展する可能性があるので、注意が必要です。

なるべく普段から水分を多めにとって循環を良くして、菌がとどまらないようにすることが予防に繋がります。

考えられる妊活へ及ぼす影響とは

膀胱炎を発症すると、痛みを感じるので性交ができなくなってしまうことが考えられます。また、炎症が起きている周辺もいつもよりバリア機能が低下したデリケートな状態になっている可能性もあるので、膣など他の器官にも炎症が起こってしまう恐れがあります。

さらに、妊娠中は抗生物質を飲めないので、妊娠の可能性がある時に膀胱炎になったら化膿止めが服用できず、適切な治療を行えないリスクもあります。

ですので、膀胱炎はスムーズな妊活のためにも不妊治療前に治療するようにしましょう。

腎盂腎炎は流早産の原因にも

膀胱炎から腎盂腎炎なる可能性もあるとお伝えしましたが、腎盂腎炎が重篤化してしまうと流早産になってしまう可能性があります。

ですので、妊娠時のことも考えて膀胱炎の疑いがあれば、なるべく早く病院にいきましょう。

まとめ:スムーズな妊活の為にも膀胱炎は不妊治療前に治療しよう

膀胱炎は珍しい病気ではなく、免疫力の低下などで発症してしまいます。

締め付ける下着を履かない、おりものシートやナプキンはこまめに変える、刺激物をとりすぎないなど膀胱周辺を清潔に保つ工夫が予防にも繋がります。

もし妊活・不妊治療検討中に膀胱炎を発症したら、まずは膀胱炎を治してから不妊治療に進みましょう。

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