女性の4人に1人が持つという子宮筋腫は良性の腫瘍で、悪性に進行することは殆どないものの、その種類によっては不妊などの原因になります。
これから妊活をしはじめる方にとっては、不妊につながる可能性のある病気について知りたいと思うことでしょう。
そこで本記事では子宮筋腫をテーマに、自覚症状や種類、妊娠への影響について解説していきます。
子宮筋腫の自覚症状
子宮筋腫の症状には個人差があり、筋腫の大きさや数によっても変化します。
子宮筋腫で見られる主な症状は次の通りです。
月経の症状 |
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症状のひとつは月経に関するもので、月経量が多い、月経期間が長いなどがあり、貧血症状が現れることもあります。また、月経痛が重いのも特徴です。 |
便秘や頻尿 |
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子宮の前後の場所には、膀胱、大腸があり筋腫が大きくなってそれらの臓器を圧迫することで便秘や頻尿といった症状がみられます。まれに筋腫が尿管を圧迫した場合は、腎臓の腫れを引き起こすことがあります。 |
不妊など |
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子宮筋腫のある場所によっては、筋腫が受精卵の着床を妨げるため不妊の原因になります。妊娠できたあとも、流産や早産などの可能性が筋腫のない妊婦に比べて高いとされます。 |
子宮筋腫の種類
子宮筋腫はできる場所によって、4つの種類に分けられています。それぞれについて詳しくみていきます。
筋層内筋腫 |
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子宮壁の平滑筋内にできる筋腫で、小さいと無症状のことも多いのですが、成長すると月経量が増えるなどの症状が現れます。大きな筋腫があると、受精卵が着床しにくく不妊の原因になります。 |
粘膜下筋腫 |
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子宮筋腫の中でも最も不妊症と関係が深いとされるタイプです。子宮の内側に向かってできる筋腫で月経過多、貧血、過長月経などの症状があります。 |
漿膜下筋腫 |
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子宮の外に向かって成長する筋腫で、月経に関する症状はみられませんが、大きくなると激しい腹痛を引き起こすことがあります。また、子宮の前後にある臓器を筋腫が圧迫して頻尿や便秘などの症状を呈することがあります |
頸部筋腫 |
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子宮の頸部、膣側にできる筋腫で頸管を圧迫することから重い月経痛が起こることがあります。筋腫の成長具合によっては頻尿などの症状が現れることがあります。 |
子宮筋腫と妊娠の関係は?
子宮筋腫があるからといって妊娠できないということはありませんが、筋腫の種類や大きさによっては妊娠の妨げとなったり、流産・早産の原因となることがあります。
子宮筋腫が不妊の原因になる理由としては、受精卵が着床しにくくなる、子宮の形の変化によって精子が移動しにくくなるなどが挙げられています。また、筋腫の存在が胎児の成長の邪魔をして早産などを誘発することもあります。
特に粘膜下筋腫や筋層内筋腫を持つ女性は、筋腫がない女性に比べて妊娠率が低く、流産の率が高い傾向です。
子宮筋腫が子宮口に近い位置にあると分娩に支障をきたすことがあり、場合によっては帝王切開が選択されることもあります。
子宮筋腫の治療と予防
子宮筋腫は、症状が軽度で大きさが小さく、数が少ないなどであれば経過観察となることもありますが、将来、妊娠を希望しているのであればそれを踏まえて治療について医師に相談しておくのがよいでしょう。
子宮筋腫の治療法には薬物治療や手術があり、個人の状況や症状によって対応されます。
子宮筋腫は、原因がまだはっきりとしていないためこれといった予防法はありませんが、その成長に女性ホルモン(エストロゲン)が関係していることから、閉経後には筋腫が縮小していきます。
まとめ:子宮筋腫が起きる場所や種類、不妊の関係について解説!
いかがでしたか?今回は、子宮筋腫の種類やそれぞれが妊娠・出産に及ぼす影響などについて解説しました。
子宮筋腫は珍しい疾患ではありませんが、進行度合いやできる場所によっては、不妊や流産、早産の原因になります。妊娠を予定している場合は、定期的に検診でチェックしておくと安心です。
生理痛などの自覚症状が全くなかった私も検査すると4つの子宮筋腫が見つかりました!しかし自然妊娠できるので大丈夫!と診断され私自身、そのまま自然妊娠できました。できている場所や種類によっても違いますのでまずは検査をオススメいたします!