膣カンジダ症は、性器にかゆみやおりものの異常などが見られる疾患ですが、果たしてこれは性病なのでしょうか?また、カンジダ症を放置してしまうと不妊に繋がってしまうのでしょうか?
この記事では、なかなか聞きにくいカンジダ症の特徴や放置による不妊への影響、治療方法について紹介します。
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カンジダ菌が増えると炎症が起きてしまう
膣カンジダ症は、他の性感染症とは異なり性行為から引き起こされるものではありません。
カンジダ菌という真菌(カビ菌)の一種で、どのような人の皮膚にも存在しています。
しかし、なんらかの理由によって体のバリア機能が低下してしまった時などにカンジダ菌が増えると、以下のような症状が発生します。
- かゆみ
- おりものが白く濁って量が多くなったりする
- 痛み
- 性交痛
- 排尿時の痛み
男性がカンジダ症になった場合は、性器の一部が赤くなったり白い膿のようなものが出たり、尿道炎となることがあります。
カンジダ症は性病というイメージを持っている人もいますが、元々だれにもある真菌ですので性交渉の経験がなくてもカンジダ症になることは珍しくありません。
- 体調不良
- 疲労
- 睡眠不足
- 抗生物質の服用
- 他の疾患がある
- 性器周辺を洗いすぎている
といった場合に常在菌のバランスが崩れ、カンジダ菌が増殖してかゆみを感じたり、おりものに異変が生じたりします。
免疫力の低下によるものなので、どの年齢層でもカンジダ症になる可能性はあります。
カンジダ症を放置すると不妊になる?
カンジダ症の放置が原因で、不妊になることはありません。ただ、カンジダ症の放置によって炎症が起きていたり、常在菌のバランスが崩れることで精子の運動性が低下する可能性はあります。
妊娠中にカンジダ症になったとしても、基本的に胎児への影響はないと考えてよいでしょう。
ただし、出産間近でカンジダ症が発症してしまったら、赤ちゃんが産道で感染してしまうこともあります。
鵞口瘡(口腔カンジダ症)になってしまうと、お口から白いかすのようなものが出てきたり、おむつにかぶれやすくなったりします。
治療が不要な場合もありますが、綿棒にピオクタニン液を浸して塗ってあげると1週間前後で改善されます。
治った後も、哺乳瓶や乳首など赤ちゃんが口にするものは清潔な状態を保ってください。これから妊活をはじめる人は、不妊とは関係ないからと言って放置しないようにしましょう。
カンジダ症かも…と思ったら放置せずに検査へ
カンジダ症になったかも…、と思えば放置せずに病院で検査を受けましょう。
かゆみや炎症など膣症状のある女性の場合は、腟分泌物検査にて膣分泌物を採取し、検査を行います。
膣内の分泌液を取るので、生理中はこの検査は利用できません。他には、性器周辺の皮膚にかゆみなどの症状がある場合に用いる「皮膚擦過検査」もあります。こちらは、綿棒で皮膚をこすって培養検査をするものです。
カンジダ症と思われる尿道炎を発症している男性の場合は、尿検査を行います。この3つの検査はどれも、結果が出るまで1週間ほどかかります。
放置せず治療を!カンジダ症と診断された際の治療法は?
カンジダ症であることが判明したら、症状箇所にあった治療を行います。
- 抗真菌薬(カンジダ菌を減らす薬)
- 抗真菌薬軟膏
- 膣錠(女性のみ)
症状が内部からなのか、皮膚に出ているのかによって処方内容は異なります。カンジダ菌は常在菌なので、抗生物質のように体内から無くすことは困難ですので、総量を減らしてバランスを整えていくという治療になります。
生活の中で気を付けることは、性器周辺を清潔に保つこと。通気性のいい下着を身に着けるのもおすすめです。
まとめ:カンジダ症とは?カンジダ症の放置は不妊に関係するのか?
カンジダ症の原因となるカンジダ菌は、誰でも持っていることが分かりました。性器に症状が出るため性交渉による感染症という印象を持ってしまいがちですが、免疫力やバリア機能の低下が要因とされています。
カンジダ症になったからといって不妊にはなりませんが、かゆみなどを抑えるためにも病院で診察を受けて、早めに薬で治療するとよいでしょう。
あれ?と思ったらすぐに病院に行ってください!これは自分の免疫力が働いていない証拠!!!繰り返さないためにも、妊娠力を上げるためにも今日から生活習慣改善です!!妊娠するための体作りを行うと自然に本来の免疫力を取り戻し、このカンジタ菌や膀胱炎などにもサヨナラできます!!