クラミジアは感染したことがなくても、一度は耳にしたことがあるという方がほとんどではないでしょうか?性感染症の中でも私たちに身近なイメージですが、放置していると不妊リスクが上がる可能性もあるのです。
そこで本記事ではクラミジアをテーマに、その特徴や感染者の割合、不妊との関連性について解説していきます。
クラミジアはどのような病気?
クラミジアは、クラミジア・トラコマチスという菌に感染する性感染症のことで、正式には「性器クラミジア感染症」という名の性病です。
クラミジアは性的な行為を通じて、性器・喉・直腸などの粘膜に感染するもので、その他の細菌とは増殖の仕方が異なり、生きた細胞に入って細胞質内で増殖するのが特徴です。
クラミジアに感染している人と性行為をすると、5割以上で感染するとされており女性の方が感染しやすい傾向にあります。
クラミジアに感染しても最初は自覚できる症状が出るまでは、1週間以上かかります。症状が出ていない潜伏期間のうちに検査をしても抗体検査で反応は出ないので、分泌物検査をする必要があるケースもあります。
男性が感染した場合
男性がクラミジアに感染した場合は、以下の症状が出ることがあります。
尿道炎 |
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排尿時の痛みやかゆみ、サラっとした膿のようなものが出る |
精巣上体炎 |
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睾丸から鼠径部にかけて痛みが出たり熱を持つ |
これらの症状を放置していると、正常に射精がしにくくなり男性不妊に繋がる可能性もあります。
女性が感染した場合
一方、女性がクラミジアに感染すると、以下のような症状が出る可能性があります。
子宮頸管炎 |
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膣から子宮の入り口部分にかけて炎症が起こる症状。 ※半数ほどの人が症状を感じませんが、放置すると卵管炎などに繋がり、不妊原因になることもあります。 |
子宮付属器炎 |
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子宮付属器炎は、卵管炎と卵巣炎を合わせた名称です。 卵管炎を放置しておくと、卵巣にまで炎症が広がります。これらはどちらか単独で起こることは珍しいためまとめて呼ばれ、発熱や下腹部の痛みを感じる場合があります。 |
おりものの増加や不正出血などが起こったら、クラミジアか他の原因で炎症が起きている可能性がありますので、早めに診察してもらいましょう。
注意したいのが、上記の症状はクラミジアの治療では治すことは難しいので、別途症状に合わせた治療が必要となってきます。
クラミジアの放置は危険!~放置期間が長いと不妊の原因となることも~
どれくらいの人が感染しているのか?
クラミジアは、国内で最も多い性感染症と言われており、とくに若年層の女性に多く見られます。
女性全体では男性の6倍近くに上ります。自覚症状がないことも少なくないので、そのような人たちを含めると推計100万人が感染していると考えられています。
本人が自覚しないまま妊婦検診で発覚するケースもあり、本人が自覚しないまま出産時に産道感染させてしまう可能性もあります。
もちろん、女性が治療してもパートナーが感染したままですとピンポン感染といって、感染させ合う可能性もありますので、2人で検査を受けることをおすすめします。
クラミジアが不妊と関係していると言われるのはなぜ?
子宮頸管炎が悪化したり、慢性化してしまうと粘液不全が起こりやすくなります。また、精子が子宮頸管を通過しにくくなったり、受精しても子宮内膜炎が起きていると着床しにくくなる可能性もあるのです。
男性の場合、精巣上体炎が進行して精巣に影響を及ぼす例もあります。
まとめ:クラミジアは身近な感染症!不妊にも関係する?
クラミジアは、感染しても自覚しないまま症状が進行することも珍しくありません。
不妊治療の際、性病検査をするかどうかはクリニックによって扱いが異なりますので、本記事で紹介した症状や異変にあてはまる場合は、不妊治療の前に検査を受けてみてもよいかもしれません。
このクラミジアという感染症を放っておいたことで原因不明の不妊になっていらっしゃるご夫婦も少なからずいらっしゃいます!!日頃から夫婦で免疫力を上げる!あれ?と変な症状が出たら出たらすぐに検査! 赤ちゃんを守るためによろしくお願いします!