女性特有の症状として子宮や月経に関することがありますが、人に相談しにくいなどの理由で多少の心配があってもついそのまま放置してしまう、という人も珍しくありません。
しかしながら、女性特有のトラブルは放っておくと不妊の原因になったり、大きな病気につながっていくことがあります。
そこで今回は、知っておきたい女性の病気について、種類や症状、一般的な治療方法についてみていきます。
気になる女性の症状：子宮トラブルと病気の種類
女性特有の病気と聞いてまず思い浮かぶのは子宮に関するもので、月経やおりもの、不正出血などについて、多くの女性が悩まされています。
まずは、自覚症状からあてはまる病気についてご紹介します。
| 月経痛に関する症状 | 病気の種類 |
|---|---|
| 月経痛が重い（月経量が多い） | 子宮筋腫・子宮内膜症 |
| 月経期間が長い | 子宮筋腫・子宮内膜症 |
| おりものに関する症状 | 病気の種類 |
|---|---|
| おりもののニオイが気になる | 性感染症・子宮頸がん 子宮体がん・子宮頸管炎 |
| おりものの量が多い（増えている） | 性感染症・子宮筋腫 子宮頸管炎・子宮頸がん 子宮体がん・子宮膣部びらん |
| おりものに血が混ざる | 性感染症・子宮頸がん・子宮頸管炎 |
| 性行為に関する症状 | 病気の種類 |
|---|---|
| 性行為のときの痛み | 子宮内膜症・性感染症 |
| 性行為後の出血 | 子宮膣部びらん・子宮頸管炎 子宮頸管ポリープ・子宮頸がん |
| その他の症状 | 病気の種類 |
|---|---|
| 腰痛（腹部痛） | 性感染症・子宮筋腫 子宮内膜症・子宮頸がん・子宮体がん |
| 頻尿（便秘や尿が出にくい） | 子宮筋腫・子宮内膜症 |
| 貧血 | 子宮筋腫・子宮内膜症 |
子宮の病気は、以上のような症状がなくても進行していることがありますので、定期検査を受診しておくと安心です。
不妊の原因にもなる子宮筋腫！東洋医学にみる子宮筋腫と漢方について
月経困難症の原因！女性3大良性疾患の症状と治療
多くの女性が悩まされる症状に「月経困難症」があります。月経困難症とは、月経の最中やその期間によってさまざまなトラブルが起こる症状で、「月経痛や頭痛・吐き気、便通の症状やイライラ」など、個人によってその様子は異なります。
これらの症状は、原因なく起こる場合と、原因となる疾患があって引き起こされる場合とがあり、原因疾患がある(器質性月経困難症)場合の多くは、女性3大良性疾患「子宮筋腫」「子宮腺筋症」「子宮内膜症」に起因するとされます。
いずれかひとつの疾患が原因のこともあれば、いくつかの疾患を同時に持つこともあります。
それぞれの疾患の症状と一般的な治療法について見ていきましょう。
子宮筋腫
子宮筋腫は30代から50代の女性に特に見られる疾患で、これはエストロゲンという女性ホルモンが関係しています。
月経量が急に増える、月経時に血の塊がある、などが症状ですが、人によっては特に目立った症状はなく進行していることもあります。
内診や超音波検査で診断され、症状が大きい場合や個人の状況によっては薬物治療または手術療法が施されます。しかし、無症状や軽度であれば経過観察とされることもあります。
子宮腺筋症
子宮の全部または一部に肥厚がみられ子宮が腫大する疾患で、30代の後半から40代にかけて多く見られます。
内診からMRI、超音波検査に進んで診断されますが、症状としては重い月経痛、貧血、月経量が多いなどが挙げられます。
服薬治療を行いますが、症状がかなり重い場合などは子宮摘出手術も検討されます。
状態が軽く自覚症状も軽度であれば経過観察とされ、閉経によって症状はなくなります。
子宮内膜症
子宮内膜症は、子宮内膜が卵巣など子宮外膜に発生する疾患で腹痛や腰痛、性交時の痛みなどが特徴です。日常生活が困難になるなどの影響はもちろん、不妊の原因にもなります。
治療は、薬物を用いますが慢性疾患ととらえて、時間がかかると理解しておきましょう。年齢や状況によっては手術もあり得ます。
まとめ：妊活中に知っておきたい子宮の症状と病気一覧
女性の症状、子宮に関する疾患について種類や症状、治療方法について紹介しました。
子宮のトラブルは外的な要因からそのまま放置してしまいがちですが、進行すると不妊の原因にもなります。
普段の定期健診を怠らず、気になる症状については速やかに対処しておくと安心です。
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