「基礎体温を測れば排卵日が分かる」ということを聞いたことのある人は多いと思いますが、その理由をはっきりと説明できる方は少ないようです。
また、基礎体温は排卵日を知る以外にも、自分の月経周期が把握でき体調管理やスケジュール管理もしやすくなりますし、早い段階で妊娠に気がつくことも可能になります。
この記事では、妊娠をテーマに「基礎体温と女性の体の関係」について解説していきます。
基礎体温の付け方
まず、基礎体温のつけ方について説明します。基礎体温は通常の体温とは違いますので注意してください。
婦人体温計を利用する
基礎体温の計測に使う体温計は、通常の体温計ではありません。微妙な体温さを感知する必要があるため、婦人体温計を使用します。
婦人体温計は病院だけでなく、ドラッグストアなどでも販売されています。
起床時の体温を測定する
基礎体温は、「起き上がる・歩く」などの少しの動作でも変動してしまうため、目が覚めたら姿勢を変えずに、基礎体温が計測できるようにしておかなければいけません。
ですので、ベッドから手が届く範囲に婦人体温計を置いて眠るようにしましょう。最近では半年分の体温を記憶できる婦人体温計もありますが、そうでない場合は計測後に基礎体温表に体温を記録しておきます。
基礎体温表の見方
基礎体温を数ヶ月計測し、基礎体温表に記録すれば自分の月経周期が分かります。
ここでは、基礎体温表の見方を具体的に説明します。
低温期と高温期
典型的な基礎体温は、基礎体温が低い時期である低温期が12〜14日間、基礎体温が高い時期である高温期が10日以上続くようになっています。
そして、この低温期から高温期に移行する時に排卵が起きるのです。低温期が長すぎる場合は排卵障害の恐れがあり、高温期が短い場合は黄体機能不全の可能性が考えられます。
また、低温期も高温期も判断がつかないほど基礎体温が不安定な場合は、無排卵が疑われますので、一度病院に相談するべきですね。
排卵日は体温の下降日とは限らない
低温期から高温期に変わる時、一旦基礎体温がガクンと下がるタイミングがあり、以前まではこの日が「排卵日」であると言われていました。
しかし、今では排卵はその一日に限った話ではないと言われており、数日間のズレが想定されています。
基礎体温から見る排卵日はあくまで目安だと考え、過敏になり過ぎないようにしましょう。
妊娠した場合の基礎体温
ここからは、実際に妊娠した時には基礎体温がどのように変化するのかを説明します。
順調な月経周期で生理が来ている人は、生理が遅れれば妊娠を考えるかもしれませんが、女性の体はナイーブなものであるため、ストレスや体調不良によって生理が遅れてしまうことも珍しくありません。
しかし基礎体温を測っていれば、生理の遅れ以外でも妊娠に気づくことが可能です。
生理が遅れ、高温期が続いている
一般的には排卵後高温期が10日間以上続き、生理の開始とともに低温期に入ります。
妊娠した場合は生理が来ないだけでなく、基礎体温が下がらずに高温期が続き、高温期はそのまま妊娠後期まで終わりません。
なかには熱っぽいと感じる方もおり、妊娠初期の症状を風邪と勘違いしてしまう方もいます。
妊娠中は高温期が続く理由
妊娠中は卵巣から黄体ホルモンが分泌され子宮膜を厚くします。だからこそ受精卵が無事着床できるのです。
その黄体ホルモンは体温を上げる働きもあるため、妊娠中はずっと高温期が続くということです。
まとめ:妊活中の方必見!基礎体温から分かることとは?
基礎体温を測る習慣をつければ、排卵日や妊娠の有無だけではなく、月経周期によって変化のある体調を把握することもできます。
妊娠を希望している女性はもちろんですが、基礎体温を測り健康管理をするというのもおすすめですね。