2020.10.30

不妊治療とストレスの関係は?ストレスを和らげる方法もご紹介!

毎日時間に追われる日々を送る現代の人間は、常にストレスを抱えてしまう傾向があります。

特に不妊治療を進めている方は、時間・費用の負担やすぐに結果が出る可能性が高いとは言えない治療を続けることに、多くのストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

しかし不妊とストレスには関わりがあり、不妊治療によるストレスが不妊に拍車をかけてしまうこともあるのです。

そこでこの記事では、不妊とストレスの関係について分かりやすく紹介します。

不妊とストレスの関係

人間は多くのストレスを抱えてしまうと、体にも影響が出てきます。

嫌な気持ちは脳の刺激になり、理性と本能が争った結果多くの場合は「理性が本能を押さえ込む」と思いますが、その時にストレスが発生してしまうのです。

ストレスが発生した後の流れ

生まれてしまったストレスに対して、脳は状況を良くしようと視床下部から「ストレスを緩和するように」という指示を出します。

この指示は視床下部から下垂体に伝達された後に、下垂体から副腎という臓器に向けて伝達され、副腎では「コルチゾール」というホルモンを分泌してストレスが緩和するように働きかけます。

コルチゾールは別名「ストレスホルモン」と呼ばれ、ストレスと戦うためのホルモンです。

視床下部は排卵の指令を出す役割もある

ストレスへの対応を脳から指示される視床下部は、女性の排卵を指示する役割も持っています。

視床下部が下垂体に排卵を指示し、下垂体が卵巣に働きかけるという流れになりますが、ストレスへの対応に追われ本来の能力が発揮できなくなっている視床下部では、この排卵への指示が不安定または困難になってしまいます。

なぜ排卵の優先順位が下がってしまうのか

ストレスを抱えていない状態では、「視床下部→下垂体→卵巣」の流れで指示が流され排卵となり自然排卵・妊娠が叶います。

しかし、ストレスフルな状態では「視床下部→下垂体→副腎」への指示が優先され、その他の伝達の働きは鈍くなってしまうのです。

その結果、排卵異常や無排卵という状態が起こるというわけです。体は子供をつくる能力よりも、ストレスの緩和を優先させてしまうということですね。

不妊治療中のストレスとの付き合い方

日常の生活を送る上で、ストレスをゼロにするというのは難しいことだと思います。

しかしストレスフルな状態で不妊治療を続けても、あまり良い結果が得られない可能性が高いです。

不妊治療をしていた夫婦が、治療を止めたら自然妊娠できたという事例は昔からよく聞く話です。

この場合は不妊治療中に妊娠しやすい体ができ、不妊治療をやめたことで強いストレスが緩和された結果、自然妊娠に至ったと考えるのが自然でしょう。

不妊治療以外のストレスを取り除いてみる

もちろん、不妊治療を止めた後に自然妊娠ができるかどうかは誰にも分かりません。

不妊治療を優先したいと考えているのなら、不妊治療以外のストレスを取り除くという手段もあります。

なかなか決断の難しいことだと思いますが、不妊治療に専念するために会社を退職・休職し、不妊治療を最優先して、その他のことからのストレスを抱えないようにするという選択肢もあります。

ストレスを抱えない工夫をする

自分に最適なストレスの発散方法を見つけ、ストレスと上手に付き合っていくという方法もあります。

スパ・エステでリラックスしたり、ジムで体を動かしたり、没頭できるような趣味を見つけてストレスを発散することができれば、体がストレスを抱え込んでしまうことも少なくなるでしょう。

ストレスの感じ方に個人差があるように、ストレスの発散方法も人によって違いますので、自分なりの方法を見つけられると良いですね。

まとめ:不妊治療とストレスの関係は?ストレスを和らげる方法もご紹介!

不妊治療中とストレスの関係と、ストレスとの付き合い方をお伝えいたしました。

不妊治療は自分でコントロールできない部分が多く、思い通りに進まないものです。

期間も定められていないため、多くのストレスを抱えてしまうのは仕方のないことだと思います。

ストレスとの上手な付き合い方を見つけ、無理のない治療ができるようにしましょう。

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