妊活には葉酸が重要な栄養素であるというのは、多くの人が知っていることだと思います。しかし、葉酸がなぜ必要なのか?という理由を具体的にご存じでしょうか?
ここでは、葉酸を摂取することで、どのような効果が妊活で期待できるのかを解説していきます。
葉酸の役割
葉酸は「妊活中」「妊娠中」「授乳中」に必要な栄養素であると言われており、女性の体に欠かせないものです。
では、葉酸を摂取することで、妊活中の体や胎児にどのような効果があるのでしょうか?まずは葉酸の特徴から見ていきましょう。
葉酸の特徴
葉酸は発育に必要なビタミンB群の一種で、水溶性という特徴を持っているため体に蓄積されにくい栄養素です。
また熱に弱く、加熱調理をしてしまうと約半分の葉酸が分解されてしまいます。
赤ちゃんの成長と葉酸
葉酸は細胞の生産や再生をサポートし体の発育を促します。
妊娠中であれば赤ちゃんに良い影響を与え、赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクを減らす役割があります。
神経管は脳・中枢神経に重要な器官であり、その形成には母体の摂取する葉酸が必要なのです。
葉酸が不足してしまうと
妊娠中に葉酸が不足すると、赤ちゃんに先天性異常が現れるリスクが高くなり、妊娠していない状態であれば貧血になりやすくなってしまいます。
妊活中から葉酸を摂取する理由と男性にも葉酸が必要な理由
葉酸が赤ちゃんに重要な役割を果たしていることが分かりましたが、妊活中から葉酸を摂取する必要性について見ていきましょう。
赤ちゃんの先天異常は妊娠直後に発生やすい
赤ちゃんに起こる先天異常は、妊娠直後〜10週以内に発生しやすいと言われています。
つまり、まだ妊娠に気づかない段階から葉酸が必要とされているということです。
妊娠が発覚してから葉酸を摂取するよりも、妊活中から葉酸をとり入れていた方が初期に対応できる可能性が高くなるのです。
葉酸は男性にも必要
葉酸は夫婦で摂取することが勧められています。その理由として、葉酸は男性の精子のトラブルである染色体異常にも、良い影響があると分かっているためです。こちらは現段階で研究が進められています。
葉酸を多く含む食材
葉酸を多く含む食材にはどのようなものがあるのでしょうか?
特に取り入れやすい食材の100g中の葉酸量をピックアップしてまとめました。
- 枝豆(茹で260μg)
- 鶏レバー(1300μg)
- きなこ(250μg)
- うなぎ(380μg)
- たたみいわし(300μg)
- イチゴ(90μg)
- アボカド(84μg)
それぞれの時期の葉酸摂取量
日本人女性の葉酸推奨摂取量は、1日あたり240μgが勧められています。
しかし、妊活中・妊娠中・授乳中はその推奨摂取量は多くなります。
妊活中〜妊娠初期に必要な葉酸の摂取量
妊活中から妊娠初期の女性に勧められる葉酸の摂取量は食事で240μg、サプリメントで400μgです。
葉酸は食事のみでの摂取が難しい栄養素ですので、サプリメントの使用が推奨されています。
妊娠初期に必要な葉酸の摂取量
妊娠初期の女性に勧められる葉酸の摂取量は妊活時と同様に食事で240μg、サプリメントで400μgです。
まだまだ先天異常が発生しやすい時期と言えるため、積極的に葉酸を摂取してください。
妊娠中期以降に必要な葉酸の摂取量
妊娠中期以降になると、先天異常が起こる可能性の高い時期が過ぎ、葉酸の必要量が減ります。
具体的には食事から240μg、サプリメントから240μgの葉酸を摂取するのが理想的な数値です。
授乳期に必要な葉酸の摂取量
産後も摂取を勧められる葉酸ですが、その推奨量は妊活時・妊娠時に比べて大きく減ります。
食事で取り入れるべき摂取量は240μg、サプリメントでは100μgです。
まとめ:妊活に葉酸が必要な理由とは?
「妊活・妊娠に必要な栄養素といえば葉酸である」と言われるほど有名になった葉酸は、さまざまな種類のサプリメントが販売されています。
自分に最適なものを選び、妊活中から積極的にとり入れるようにしましょう。