出産可能な年齢の女性に見られることもある子宮筋腫は、良性の腫瘍でほとんどの場合悪性に進むことはないものです。
しかし、「不妊・流産・早産」の原因になったり、月経痛を引き起こすこともあるため、対処を心得ておきたいものです。
そこで今回は子宮筋腫をテーマに、その特徴や東洋医学的な見解、漢方を利用するときのポイントについて解説していきます。
Contents
不妊原因にもなる子宮筋腫について
子宮筋腫とは子宮壁にできる良性の腫瘍で、発生には女性ホルモン、エストロゲンが関係しています。
筋腫は時間をかけて大きく成長し、ときにバスケットボールくらいの大きさになることも。閉経後は女性ホルモンが減少することから、筋腫は小さくなっていきます。
子宮筋腫が悪性に移行することは滅多にありませんが、できている場所や数、大きさによっては妊娠がしにくくなったり、せっかく妊娠しても流産や早産になってしまうことがあります。
子宮筋腫はできる場所によって種類があり、それぞれ「筋層内筋腫」「漿膜下筋腫」「粘膜下筋腫」と呼ばれます。
不妊の原因にもなる子宮筋腫の症状と発症率
子宮筋腫の症状は、
- つらい月経痛
- 月経量が多い
- 月経の回数が多い
- 頻尿や便秘
などが挙げられます。
症状が軽く筋腫自体の大きさや場所に問題がないのであれば、経過観察となることも多いのですが、将来的に妊娠を希望するなどであれば、適切な対応が望ましいでしょう。
子宮筋腫は内診と画像診断で確定され、治療方法は薬物治療または手術で対処されます。
そしてこの子宮筋腫は、小さいものを含めると30歳以上の20-30%にみられます。
東洋医学にみる子宮筋腫とは?対処方法について
東洋医学では、西洋医学とは異なる目線で症状を考えてそれぞれの体にあった対処をしていきます。子宮筋腫について東洋医学の見方と対応についてみていきます。
子宮筋腫は、子宮内部に塊ができた状態です。
私たちの体では、体を動かす原動力「気」と体の栄養となる「血」とが常にめぐっているのですが、何かしらの問題でそれらが滞ると塊ができることがあり、その場所が子宮であれば子宮筋腫となります。
子宮筋腫を東洋医学でさらに細分化すると次のようになります。
気滞 |
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精神的なイライラなどによって「気」が停滞することで起こる症状。胸がはる、お腹がはるなどが現れます。痛みのある部分が変動するのが特徴で、気の流れをスムーズにする対処がされます。 |
瘀血(おけつ |
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ストレスや冷え、血がうまく排出されないなどがから起こる症状。しこりに触れると痛く、堅さがあります。赤黒い塊が月経に混ざるなどの症状がみられることも。血流改善の対処がされます。 |
痰湿 |
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口などから取り入れた水分や栄養素が滞っている状態で、水分の取りすぎや油分、糖分を過度に摂取することで起こるとされます。おりものが多い、むくみやすいといった特徴もあり、脾胃と肺の働きを高める対処を施します。 |
東洋医学では、以上のような個人の原因に合わせて施術方法が取られます。
漢方を賢く利用するために
子宮筋腫の治療サポートに漢方薬を選ばれる方が増えてきました。子宮筋腫を治すのはこの漢方薬!という漢方薬なはく、あなたの体質(冷えるかほてるのか。便の状態など)に合ったもので子宮筋腫以外でもだるい、つらいなど自分の不調を丸ごとケアし、同時に妊娠しやすいカラダ作りが可能になります。病院の保険の効く漢方薬は西洋医学の治療を補う意味合いで活用される場合も強いので、自分に合った漢方薬の専門家を探してみてください。
まとめ:不妊の原因にもなる子宮筋腫!東洋医学にみる子宮筋腫と漢方について
月経痛などの症状を伴い、不妊や流産の原因にもなる子宮筋腫をテーマに、その特徴や東洋医学的な見解、漢方の上手な利用について紹介しました。
子宮筋腫は多くの女性が抱える疾患で良性のものですが、将来に妊娠を希望するのであればきちんと対処しておくと安心です。
現時点で、子宮筋腫の有効な予防法などはありませんが、定期的に検診を受けることで早期に発見、治療ができます。正しい知識をもって将来に備えましょう。
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