2020.12.23

男性の不妊症に効果のある漢方について!漢方での考え方からお勧めの漢方薬まで

一昔前までは、不妊症といえば女性に理由があると考えられることが多かったのですが、今では不妊の原因は男女ともにあると言われています。

そのような中で、不妊治療の選択肢としても有名な漢方は、男性にも有効であるのをご存じでしょうか?この記事では男性の不妊治療に効果のある漢方薬について解説していきます。

不妊について考えており、漢方薬に興味があれば、ぜひこの記事を参考にしてください。

男性不妊の原因とは

不妊症の原因は女性・男性・男女両方にある可能性に分かれますが、男性に問題がある割合は半数程度と言われています。

その男性不妊には多くの原因が考えられており、残念ながらそのうち半数以上が原因不明です。では、原因が判明した男性の不妊原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

乏精子症

精子の数が少ない、精子の濃度が低い状態のことです。精液の量と精子の量は関係ないこともありますので注意してください。

精子無力症

精子はあるものの精子自体の元気がない状態です。授精のための能力が不足している状態であるとも言えます。

奇形精子症

精子の形状が悪く、通常の形でないものが多い状態です。奇形の精子は授精率が下がってしまうのです。

無精子症

精液内に精子がない状態です。無精子症も精巣上部には精子が存在している場合である閉塞性無精子症と、精子の製造能力自体に問題がある非閉塞性無精子症に分かれます。

性交障害

勃起不全・射精の問題によって性交渉が行えない状態です。ストレス性の問題が影響している場合が多いです。

男性不妊の漢方での考え方

男性不妊は漢方では4種類の問題が考えられています。ここからは、それぞれの症状について説明しましょう。

温熱下注

体内から熱が排出されず、炎症を招きます。

精子が減ってしまうだけでなく、体がだるくなるなどの症状があります。

気滞血瘀

勃起不全が起こりやすく、射精痛を感じる方もいるようです。ストレスを多く抱えてしまっているときに、発生しやすい状態です。

腎陽虚

精液が薄く量が少ない、勃起不全などの問題があり、その他には体を温める能力が不足しているため、冷え性になることがあります。

腎陰虚

精子量が少ない特徴があり、その他に便秘・寝汗などの症状が見られます。体内に余計な熱が籠もって精子に悪影響を与えてしまうのです。

男性不妊にお勧めの漢方薬

ここからは具体的に、男性不妊に最適な漢方薬を紹介しましょう。

八味地黄丸(ハチミジオウガン)

睾丸組織中のテストステロン濃度を増加し、造精機能障害を改善します。腰が痛んだり貧血を持っている男性にもお勧めで、冷えの改善も期待できる漢方薬です。

補中益気湯(ホチュウエッキトウ)

食欲がなく疲れやすい男性の不妊に効果があり、性欲の減退や精子の運動量を高めることが可能です。

紫胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)

不安感・緊張感・うつ・精神疲労などに効果があり、早漏・勃起不全を防ぎます。男性不妊以外にもストレス性の円形脱毛症などにも使用される可能薬です。

まとめ:男性の不妊症に効果のある漢方について!漢方での考え方からお勧めの漢方薬まで

男性の不妊原因の代表例と、そのトラブルに効果のある漢方薬について説明しました。

漢方薬は、体の内側から体質を改善させる効果が期待できます。今では漢方薬の取り扱いをしている不妊治療クリニックも少なくありませんので、積極的に漢方を取り入れてみるのも良いでしょう。

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