妊活をしていて不妊原因について調べている方であれば、「受精障害」「着床障害」という名称を聞いたことがあると思います。
この記事では「受精障害」と「着床障害」をテーマに、それぞれの原因などをお届けしていきます。不妊の原因について知識を増やしたいと感じているのなら、ぜひこの記事を参考にしてください。
受精障害とは
そもそも受精は、排卵日に排卵された卵子と精子が出会い、その精子が卵子の中に入って受精卵になるまでの過程のことを言います。そして、この受精がうまく起こらないことを受精障害と呼びます。
受精障害の原因
卵子と精子は出会っているのに、受精が成功しない状態が続くことを受精障害と呼ぶことが分かりましたが、受精障害には考えられる原因があります。
- 精子が卵子に到達するが、卵子に侵入できない
- 精子が卵子に到達し侵入するが、卵子がそれに気づけない
- 受精に関わる能力がある精子数に問題がある
- 卵細胞質を保護する透明帯が硬化・厚くなり受精を妨げている
受精障害の判断
上記のような状態を確認することは通常の状態では非常に難しく、受精障害は判断されにくい障害でもあります。多くの場合は、体外受精時に培養液内で上記の状態が大多数の卵子で確認され、受精障害という診断がされるのです。
つまり、体外受精前の段階で、自分が受精障害かどうかを知るのは困難であるということです。
受精障害の場合の治療
受精障害と判定された場合には、体外受精を行っても妊娠の可能性を高めることが難しくなります。通常の体外受精は、受精の能力が精子と卵子の能力に左右されてしまうのです。しかし顕微授精であれば、精子は卵子の中に注入されますので、受精できる可能性が高まります。
着床障害とは
受精に成功した受精卵が、子宮内膜に根を張ることを着床と言い、その着床が、複数回うまくいかない状態を着床障害と呼びます。
着床障害の原因
着床障害には、多くの原因が考えられます。
- 子宮筋腫や子宮内膜ポリープのように子宮のトラブルで受精卵が子宮への着床するのを邪魔してしまう
- 子宮奇形や子宮発育不全などの子宮の形状に問題があり受精卵の着床を妨げる
- 受精卵が着床する場所である子宮内膜自体に問題があり着床しにくくなっている
- 本来月経周期で整わなくてはいけない受精できる環境が整えられない
- その他ホルモンバランスが乱れているなど
これらの要因を複数持っている方もいるので、着床障害の原因を一つに絞ることが難しい場合も珍しくありません。
着床障害の検査について
自分自身が着床障害かどうかを調べるために、子宮内膜受容能検査(ERA)というものがあります。この検査では子宮内膜にある子宮の窓に問題がないかを、遺伝子レベルで調べることができるのです。
しかしこの検査は検体採取が難しい検査でもありますので、稀に複数回の検査が必要になることもあります。検査結果が着床可能か着床不適(通常2回検査を実施)かどうかで、今後の治療方針が決まるでしょう。
着床障害の治療法
着床障害の原因は複数あるため、それぞれ治療法も原因によって変わります。
たとえば子宮筋腫や子宮内膜ポリープであれば問題の箇所を取り除く手術療法、ホルモンの異常であれば、ホルモン治療などがその例です。
まとめ:不妊になり得る受精障害と着床障害とは?どのような原因が考えられる?
いかがでしたか?今回は「受精障害」と「着床障害」をテーマにお届けしてきました。
受精障害や着床障害の意味や原因などについて、知識が身に着いたのではないでしょうか?
不妊原因にはさまざまな要因が考えられますが、不妊治療の選択肢は多くあり、ステップアップさせていくこともできますので、医師と相談しながら妊娠を目指しましょう。
妊娠できない理由。それは実は正確にはわかっていません。受精障害、着床障害だとわかってもできることはたくさんあります!ぜひ漢方相談もしてください!!