2020.12.22

不妊治療と高プロラクチン血症〜症状や不妊との関係〜

不妊原因はさまざま存在しますが、不妊原因のひとつとして「高プロラクチン血症」というものがあるのを、皆さんはご存知でしょうか?

この記事では不妊原因のひとつである、高プロラクチン血症をテーマに、その症状や不妊との関係について解説していきます。

高プロラクチン血症とは

まずは、不妊原因となる病気である高プロラクチン血症についての理解を深めましょう。

プロラクチンとは何か?

高プロラクチン血症の原因は、プロラクチンのバランスが崩れることにあります。プロラクチンは乳汁分泌ホルモンとも呼ばれる乳腺を刺激して、母乳が出るようにするホルモンで、脳視床下部から分泌されるものです。

母乳と言えば、産後に分泌されるホルモンだと考える方が多いですが、実際にはプロラクチンは産後以外でもごく少量分泌されているのです。

高プロラクチン血症になるとどうなるか

プロラクチンの働きについて説明しましたが、高プロラクチン症はプロラクチンが産後以外のタイミングで分泌され過ぎてしまう状態です。高プロラクチン血症の症状には月経異常が挙げられ、排卵障害や黄体機能不全を発症すると言われており、骨粗鬆症を誘発することもあります。

また、男性にも発生する病気であり、男性が高プロラクチン血症になると、勃起不全・無精子症になる可能性が上がります。このような作用を考えると、高プロラクチン血症は不妊原因の一つであることに間違いはなさそうですね。

高プロラクチン血症の検査方法

高プロラクチン血症の診断のためには、血液中のプロラクチン値を調べます。プロラクチン値は変動しやすいものであり、検査時の体調やタイミングによって結果が左右されてしまいますので、通常であれば複数回の検査実施後に診断されます。

高プロラクチン血症の原因

高プロラクチン血症の原因はいくつかあるのですが、そのうちの一つは処方された薬などによる薬剤性のものです。その他にも甲状腺機能低下症である場合も考えられますが、原因が分からないことも多いようです。

高プロラクチン血症の治療

高プロラクチン血症の治療は原因によって変わりますが、薬物療法・外科手術・放射線治療などが治療方法となります。

潜在性高プロラクチン血症について

高プロラクチン血症についてその症状などをお伝えしましたが、潜在性高プロラクチン血症というものもあります。続いて潜在性高プロラクチン血症について見ていきましょう。

潜在性高プロラクチン血症の症状

潜在性高プロラクチン血症は高プロラクチン血症と違い、普段は、プロラクチン値は正常です。

しかし、夜間やストレスを抱えてしまったとき、月経周期によってプロラクチンの数値が高くなってしまう人がいるのです。

原因次第では不安定な状態が定期的に訪れることになりますので、潜在性高プロラクチン血症も不妊の原因になると言えますね。

潜在性高プロラクチン血症の検査方法

潜在性高プロラクチン血症の検査方法は、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH試験)で行います。この検査では採血後にTRH希釈液を静脈注射し、再度採血してプロラクチンの数値を測定するものです。

二度の採血の検査により1度目の検査が正常で、2度目の検査のプロラクチンに異常が出れば、潜在性高プロラクチン血症と診断されます。

まとめ:不妊治療と高プロラクチン血症~症状や不妊との関係~

高プロラクチン血症が不妊の原因と言われる理由や、その検査方法などについて説明しました。高プロラクチン血症は女性だけでなく男性もかかり得る病気です。その原因が分かれば治療をすることもできるので、なるべく早い段階で検査を受けるようにしてください。

よしこ先生
よしこ先生

高プロラクチン血症で病院で一生薬を飲まなければならない。と言われながら漢方薬で体質改善することで薬を飲まずに症状が軽減している方続出です!!つまり生活習慣で改善できる症状の方もいますので諦めずにご相談ください!

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