妊娠中はいくつもの心配事があると思いますが、その中でも一番大きなトラブルが流産です。
そして、流産はどのような方であっても起こり得るので、頭の片隅に置いておく必要があります。
この記事では、流産の意味や種類をお伝えした上で、流産の原因や予防方法を説明していきます。
流産について
流産によって子供と別れなくてはいけないのはとても辛いことですが、実際には全ての妊娠の10〜15%の割合で発生するトラブルで、誰もが流産を経験してしまう可能性があります。
流産と早産の違い
「流産」と似た言葉として「早産」があります。
「流産」は妊娠21週までに胎児や胎嚢が子宮外に出てしまう状態を言い、妊娠22週以降の場合には「早産」と呼ばれます。
早期流産と後期流産
流産の9割以上が妊娠12週より前に発生し、これを「早期流産」と呼びます。
そして妊娠12週〜妊娠21週に起こる流産を「後期流産」と呼びます。
流産の原因
流産の原因は流産が発生した時期によって異なります。
早期流産は胎児の染色体異常などで受精卵が育たないことが原因であり、後期流産の原因は子宮内感染症・性感染症・子宮頸管無力症・子宮筋腫など母体に理由があることが多いです。
流産の状態によって症状が違う
下腹部痛と共に出血し子宮頸管が開いて流産が進んでいる状態を「進行流産」、胎児や胎盤の一部が子宮内に残り、下腹部痛と出血が続く状態を「不全流産」と言います。
また、育っていない胎児が子宮内に留まることを「稽留流産」と呼び、稽留流産の場合には痛みや出血がないため、母体は自覚症状がないことが多いです。
流産が差し迫っている状態が切迫流産
赤ちゃんの生存は確認されているが、流産が差し迫っているような状態を「切迫流産」と言います。
医師の指導のもと安静に過ごすうちに治ることもありますが、子宮収縮抑制剤を投与したり入院が必要になる可能性もあります。
流産を防ぐ方法と治療について
流産は稀なことではなく、多くの人に起こってしまうことなのですが、この流産を防ぐための方法はあるのでしょうか?
続いて、流産を防ぐ方法や流産の治療について見ていきましょう。
初期流産は防ぎにくい
初期流産は、染色体異常など受精卵が育たないことによるものなので、残念ながら防ぎにくいと言えます。
初期流産が起こった場合でも、次の妊娠に与える影響はほとんどありませんので、
次の妊娠を待つようにしましょう。
流産を予防するために心がけられること
初期流産の予防は難しいのですが、後期流産を避けるために心がけられることを紹介します。
- 重い物を持たない
- 激しい運動を避ける
- タバコ・アルコールを止める
- カフェイン・香辛料などの刺激物を控える
- 下腹部を冷やさない
どれも注意すれば避けられることですので、妊娠初期には特に気をつけるようにしましょう。
流産を繰り返すのなら治療も検討する
残念なことに、流産を繰り返してしまう人もいます。2回以上流産を繰り返すことを反復流産、3回以上流産を繰り返すことを習慣流産と言い、この場合は流産の原因が受精卵だけにあるとは限りません。
これからの妊娠が継続できるように原因を探し、治療を進めることになるでしょう。
まとめ:流産にはいくつかの種類がある?流産の原因と予防方法についても知ろう
いかがでしたか?今回は、流産の意味や種類をお伝えした上で、流産の原因や予防方法についても触れてきました。
とても辛く悲しい出来事である流産ですが、残念なことにどれだけ気をつけてもそれが起こってしまうことがあります。
自分ができることをして後悔のないように生活し、流産が続いてしまう場合でも、心を折ることなく前向きに進みましょう。