2020.10.9

不妊治療で保険が適用されるの?菅首相の発表内容とは?

引用元:産経新聞「菅首相、不妊治療は「できるだけ早く保険適用に」 公明党大会で」https://www.sankei.com/politics/news/200927/plt2009270006-n1.html

「不妊治療には高額なお金がかかり、躊躇してしまう」という悩みを耳にすることがあります。日本の不妊治療の件数は年々増加しておりますが、一方で不妊治療の保険適用は、中々進捗が芳しくない状況になっています。

そんな中、9月27日に菅義偉首相が、不妊治療における経済的支援を拡大する方針を示しました。今回の記事では、菅首相の発表のまとめと、これからの不妊治療のあり方、保険適用の条件などを詳しく見ていきます。

不妊治療で保険が適用される?菅首相の発表内容とは?

  • 早ければ2022年までに不妊治療の保険適用化を目指す方針
  • 当面の間は助成金の大幅な増額を行う予定
  • オンライン治療の定着化を図る(初診時)

不妊治療の保険適用について公明党から要請を受けた菅首相は、「できるだけ早くに保険が適用されるようにしたい。しかし保険の適用には一定の時間がかかってしまうため、当面の間は助成金の増額を行う予定である。」という旨を述べています。

現在、コロナウイルスの影響で不妊治療の初診時にはオンライン診察が導入されていますが、今後はオンライン診断を恒常化する働きを強めていくようです。日本で不妊治療に取り組んでいる人は46万人ほどだと言われています。保険が適用されて治療の流れが活発化されると良いですよね。

これまでの不妊治療の保険適用の条件は?

これまで不妊治療を受ける際に、公的な医療保険を受けることが出来る条件は非常に限られたものとなっていました。

保険が適用される不妊治療とは?

  • 検査
  • 薬、手術による治療
  • タイミング法
  • 排卵誘発法

保険が適用されていない不妊治療とは?

  • 人工授精
  • 体外受精
  • 顕微授精

自治体によっては独自の制度が設けられているケースもありますが、基本的には上記の条件でのみ保険が適用されているのが現状です。

現在保険が適用される不妊治療では高度な治療を受けることができず、通院回数が多くなる傾向があり、心身ともに大きなストレスを抱えてしまうことも少なくありません。

また、2017年の調査(厚生労働省)によると、不妊治療を行なった人のうち16%の女性が仕事を辞めざるを得なくなっているというデータもあります。

不妊治療で助成金がもらえるの?

助成金でもらえる金額は?

特定不妊治療費という制度により、対象者には1回の不妊治療につき15万円の支給が行われています。

助成金の条件や、対象者は?

  • 不妊治療を始めたときの女性の年齢が44歳未満
  • 合計所得が730万円未満

上記の条件を満たした場合に、1回15万円(初回は30万円)の支援を3回まで受けることができます。(女性の年齢が41歳未満の場合は6回まで可)

ただし2020年度はコロナウイルスの影響を受けて、女性の年齢制限が1歳引き下げられています。

不妊治療にかかる料金は?(現在)

不妊治療を行う際の代表的な3つの方法について、料金をまとめました。

  • タイミング法:1回数千円程度(保険適用)
  • 人工授精:1回1万円〜2万円(保険適用外)
  • 体外受精:1回20万円〜60万円(保険適用外)

タイミング法では保険治療の対象になるため少額で済みますが、人工授精、体外受精で治療を行なった場合は高額な料金になってしまいます。人工授精や、体外受精、顕微授精を経験した方の平均金額は約134万円にもなります。

一般的に不妊治療は、タイミング法→人工授精→体外受精の順番で行われることが多いのですが、妊娠の確率を上げるためには何回も治療を行う場合もあり、総額金額は高くなる傾向にあります。

タイミング法とは?

排卵日を推測し、妊娠しやすい日の前後で性行為を行う方法をタイミング法と言います。保険が適用されるため、1回数千円ほどの金額で治療を行うことができます。不妊治療を行う際には1番最初に行う位置付けとなっています。

人工授精とは?

精子を子宮内に注入する方法を人工授精と言います。人工という名前がついていますが、人為的に精子を体内に注入する以外では通常の自然妊娠と変わりません。保険は適用されないため1回で1万円〜2万円の費用がかかります。

体外受精とは?

体外に卵子を取り出し、精子と受精させる方法を体外受精と言います。受精卵が成長したあとで子宮内に送り込みます。タイミング法や、人工授精といった自力での受精がうまくいかない場合に行う治療法です。保険が適用されないため1回で20万円〜60万円の費用がかかります。

まとめ:不妊治療で保険が適用されるの?菅首相の発表内容とは?

現在、不妊治療を行う際には高額な費用が必要とされています。保険が適用される場面が限られているため、自費負担となっているのが大きな原因と言われています。今後は、保険適用範囲が広がり、不妊治療を気軽に受けることができるようになると、より便利な社会になると思います。

よしこ先生
よしこ先生

菅新総理が誕生し、1番早く発表、実行になった政策の一つが『不妊治療の助成拡大。保険適応準備スタート』でした。この国の最大の課題である『少子化』に対応する具体策として大変、大変評価できる政策だと感じます。このチャンスを活かし1組でも多くの赤ちゃんがほしいご夫婦にチャンスが広がれば嬉しです!!しかしこの助成金の財源は私たち国民の血税です。夫婦ができる準備、からだ作りをしっかり行い進めていきましょう!

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