2020.10.30

不妊治療で使用されるピルの種類とその効果

ピルと言えば一般的には避妊薬のイメージが強いと思いますが、実際にはピルは不妊治療などの治療でも使用されています。

この記事では、不妊治療にピルが用いられる理由と期待できる効果をご紹介し、具体的に使用されることの多いピルの種類についてまとめました。

不妊治療でピルを使用する理由

ピルを服用すると排卵が止まるため、ピルは避妊の目的で多くの女性に使用されています。

それでは、不妊治療ではどのような場合にピルを使用するのでしょうか?

排卵を一定期間抑制して卵子を成熟させる

ピルを服用すると、服用中は排卵を止めることができます。そのため体外受精などの治療の前に一定期間排卵を抑制し、卵子を成熟させて質の良い卵子を取り出せるようにすれば、より妊娠の確率を高める効果が期待できるのです。

その他のピルの効果

ピルは生理痛を軽くする効果や月経不順時に月経周期を整えるため、不妊治療や避妊以外にも多くの女性が服用しています。

期待する効果によってピルの種類はもちろん、服用期間などの飲み方も変わりますので、ピルを服用する場合には医師の指示に従うようにしてください。

ピルの種類は2種類ある

不妊治療では「低用量ピル」「中用量ピル」の2種類のピルが使われます。

それぞれピルは、含まれるホルモン「卵巣ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の量が違い、「低用量ピル」よりも「中用量ピル」の方が多くのホルモンを含んでいます。

不妊治療以外では低用量ピルが避妊薬として用いられることが多いのに対し、中用量ピルは緊急避妊薬として処方されることがあります。

緊急避妊薬とは、妊娠を望まない方が性交渉後72時間以内に服用することで妊娠を防ぐ作用があるものです。

低容量ピルと中用量ピル別の種類

ここからは、低用量ピルと中用量ピル別に、不妊治療でよく使用されるピルの種類をご紹介します。

低容量ピルの種類

不妊治療で使用されることが多い代表的な低容量ピルの種類を見ていきましょう。

トリキュラー・アンジュ
効き目が緩やかであるため、自然のホルモンサイクルのような効果が期待できます。
ラベルフィーユ
トリキュラーとアンジュの後発医薬品(ジェネリック)にあたり、トリキュラーとアンジュよりも価格が少し抑えられています。
マーベロン
ピルの中でも男性ホルモンの影響が少ないと言われており、避妊薬として使用されることが多いです。
ファボワール
マーベロンの後発医薬品(ジェネリック)にあたり、価格が少し抑えられています。

中用量ピルの種類

続いて、不妊治療で使用されることが多い中用量ピルを見ていきましょう。

ノルレボ
嘔吐などの副作用が少ない中用量ピルで、少し価格が高いことが特徴です。
ソフィアA・プラノバール
ノルレボよりも価格が抑えられている中用量ピルです。

ピルの副作用

その他の薬と同様、ピルも服用による副作用を知っておく必要があります。

一般的に知られている副作用は不正出血吐き気血栓ですが、多くの場合は服用を続けることで症状が緩和します。

またピルの種類を変更すると副作用が解消されることもあるため、あまりに副作用が辛いようならピルの種類を変えてもらいましょう。

まとめ:不妊治療で使用されるピルの種類とその効果

今回は、不妊治療で使われることの多いピルの種類と効果や副作用などを説明いたしました。

不妊治療前からピルを飲み慣れている方なら、ピルの服用に不安を感じることはないと思いますが、初めて使用する場合にはその作用や副作用を事前に知ることで心配を減らすことができるでしょう。

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