2020.11.17

今話題の不妊治療であるシリンジ法とは何か?

不妊治療を公表する芸能人も増えた今では、不妊治療も一般的になり治療を経て子どもを授かる方も多くいらっしゃいます。

「ほとんどの夫婦が赤ちゃんを自然にできる」と思っていた時代は終わり、子供を授かるためには多くの夫婦が困難を乗り越えているのです。

この記事では、今話題の「シリンジ法」という新しい不妊治療について紹介したいと思います。

話題の不妊治療シリンジ法について

シリンジ法は別名「スポイト法」「膣内注入法」と呼ばれる最近話題の不妊治療です。

ここでは、その詳しい内容について見ていきましょう。

シリンジ法とは

シリンジ法は、予め採取した精子をシリンジという針のない注射器を使用して女性の膣内に注入し、妊娠を促す治療法です。

採取した精子を膣内に注入するという意味で考えれば、その方法は人工授精と似ていると言えるでしょう。

大きな特徴として、シリンジ法は自分で行うものだということです。自宅で実施することにより、患者の負担が大幅に軽くできるのです。

シリンジ法と人工授精の違い

シリンジ法と人工授精の違いは、自分でできるかどうかだけだと感じている方が多いようですが、細かく見れば二つは大きく違います。

まずシリンジ法は採取した精液を注入するだけですので、その精液の中に精子がいるかどうかが分かりません。

人工授精は病院で定期的に検査を受け、卵胞の大きさや子宮内膜の厚さから排卵を予測した上で実施されますし、場合によっては排卵誘発剤を使用することもあるでしょう。

注入される精子も採取後に遠心分離機で洗浄・濃縮した上で元気な精子のみが選別されます。

ちなみに、人工授精にかかる費用は男女合わせて3万円程度の場合が多いようです。

シリンジ法のメリット

シリンジ法と人工授精を比較してしまうと、先ほどのように人工授精の方が精度は高いと感じられると思います。

それでもシリンジ法が多くの方に好まれているのには理由があり、シリンジ法でしか得られないメリットがあるのです。

まず、シリンジ法は1回500円程度の負担で自分の都合に合わせて取り入れられます。

何度も病院に通院する手間がいらないのはもちろんのこと、治療によって女性が感じる肉体的な負担もほとんどないため、とても気軽に実施することができるでしょう。

基礎体温などが安定しており、自分で排卵日予測が可能な方なら、妊娠率も高くなりますし、人工授精に治療をステップアップさせる前にシリンジ法を試してみるというのは良い選択であると言えますね。

シリンジ法が向いている方

シリンジ法で妊娠率を上げることができる方は、35歳以下の女性で月経周期が安定していて排卵日の予測が立てやすい方が対象であると言われています。

夫婦ともに生殖能力に問題はないが、排卵日にセックスをするのが難しい子作りのためだけのセックスに抵抗がある場合や、ご主人に射精障害があるときにも有効でしょう。

排卵日のセックスに、プレッシャーを感じてしまう夫婦は少なくありません。「セックスレスだけれど子供はほしい…」というような事情を持っている夫婦でも妊娠ができるため、シリンジ法を活用すれば多くの夫婦が助けられるでしょう。

まとめ:今話題の不妊治療であるシリンジ法とは何か?

シリンジ法は、自宅で気軽に取り入れることが可能な不妊治療であることが分かりました。

病院で人工授精を行う前に試してみるもの良いですし、一旦通院を休憩したいと考えたときに続けられる治療としても優れているでしょう。

ただしシリンジ法を開始する前には、できるだけ一度病院で検査を受け、感染症・無精子症などの疑いがないかを確認するようにしてください。

よしこ先生
よしこ先生

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